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色留袖とはどんな着物?訪問着との違いや着用シーンを解説

フォーマルな席で着用されることが多い色留袖ですが、どのような着物が色留袖なのか、または訪問着との違いは何なのかなどを疑問に感じている人も多いでしょう。

今回は、色留袖の特徴や訪問着との違い、色留袖を着用できるシーンや着こなしの注意点などについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

■色留袖とは?

色留め袖とは留袖の中でも黒以外の着物を指し、さまざまな色のバリエーションがあります。黒留袖は既婚女性が着用するのが一般的ですが、色留袖は既婚、未婚のどちらでも着用できる礼装です。

・そもそも留袖とは

留袖は、振袖の袖丈を短くした着物であり、既婚女性の礼装では最も格が高いとされています。ちなみに、袖を短くすることを「切る」と表現するのは祝いの席などでは縁起がよくありませんので、「留める」という表現にしたと伝えられています。

昭和の頃には、成人式の振袖は家庭で揃え、結婚後に袖丈を短くして訪問着に仕立て直して花嫁道具の一つとして持たせるということも少なくありませんでした。将来的に訪問着としても使えるように、あえて振袖の柄は控えめに描かれている着物も多かったようです。

一方、近年の振袖は布地全体に柄が描かれているものが主流となり、袖丈を短く仕立て直すことは減っているようです。

・色留袖と黒留袖との違い

文字通り2つの着物の大きな違は、色となります。黒留袖は、着物が黒地で足元の方に柄があります。前と後ろ、合計5つの紋が入り着物の中では最も格式が高く、着用できるのは結婚式での新郎新婦の母や既婚の仲人夫人、新郎新婦の既婚の姉妹などに限られます。

一方、色留袖は、色の付いた生地で足元の方に柄があります。未婚女性でも着用でき、生地もバリエーションがありますので、華やかな装いができます。

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・色留袖と訪問着の違いとは

色留袖と訪問着は、一見すると似ているため区別がしにくい人も多いでしょう。大きな違いは、上半身に柄があるかどうかです。

上半身を含め全体的に柄があるのが訪問着となり、足元の方にのみに柄があるのが色留袖です。また、訪問着は、裾回りはもちろん、衿回りから袖、後ろ見ごろなど、ぐるりとつながるように柄が描かれています。柄は、吉祥文様(きっしょうもんよう)や有職文様(ゆうそくもんよう)などが一般的です。

一方の色留袖は、三つ紋以上になると比翼仕立て(ひよくじたて)と呼ばれる二重の襟元になりますが、訪問着は比翼をつけません。訪問着も襟元を重ねて着つけることがありますが、その場合は伊達襟(だてえり)といわれる小物を別付けします。

■色留袖の着こなし

色留袖は格の高い着物であるため、着用には一定のルールがあります。

・礼装が基本

色留袖は、慶事などのイベントで礼装として着用される機会が多いでしょう。そのため、三つ紋では黒留袖と同じように、長襦袢(ながじゅばん)は白で半襟は白無地の塩瀬(しおぜ)と合わせます。一つ紋で比翼がない場合は、訪問着の着用に準じる形でも可能です。

・帯は格調高いものを合わせる

色留袖には、品のある袋帯を合わせます。しっかりとした造りで金地、銀地や唐織などが似合います。慶事の席での着用が多いため、吉祥文様などの柄がよいでしょう。また、帯揚げ、帯締めは、帯や着物の色とのバランスをみながら淡色で上品な装いが基本です。

■色留袖を着用するシーン

色留袖は、格が高い紋付もありますので、どのような場合に着用するのが相応しいのか迷うこともあるでしょう。ここでは、色留袖の着用シーンをご紹介します。

・結婚式では親族としての着用がよい

未婚女性の礼装となる色留袖ですが、結婚式ではゲスト側ではなく新郎新婦の親族として出席する場合に着用するのがよいでしょう。未婚女性の礼装としては振袖もありますが、大人の着こなしを演出するなら色留袖が相応しいでしょう。また、色留袖は比翼仕立てにすることが基本です。

なお、紋付の色留袖をゲスト側が着用すると、親族と間違えられてしまうことも考えられますので、避けるようにしましょう。

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・入学式、卒業式では要注意

紋付の比翼仕立ての色留袖は格式が高いため、結婚式などに列席する場合などの特別なシーンに向いていますが、入学式や卒業式では避けた方がよいでしょう。ただし、比翼仕立てではなく、紋無しの場合は、訪問着と同じように入学式や卒業式で着用しても問題ありません。

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■色留袖を着用するときの注意点

紋付の色留袖を着用するときは、次の点に注意しましょう。

・結婚式では比翼仕立てで着用できる

前述の通り、結婚式の親族として着用する場合は、比翼仕立てにすることが基本です。比翼仕立ては、着物の襟元や振り、裾回しなどが二重に重なるように仕立てられ、黒留袖、色留袖の大きな特徴といえます。

比翼仕立てには、「喜びを重ねる」という意味があり、かつては本当に着物を重ねて作られていましたが、現在は簡略化されて留袖の一部のみによって仕立てられるのが一般的です。

・紋の数で格が変わる点に注意

色留袖の紋の数で格が変わります。前と後ろ合計五つ紋の場合は第一礼装となり、格は黒留袖と同等になります。

前と後ろ合計三つ紋の場合は準礼装となり、結婚式で着用する場合は親族までとなります。後ろに一つ紋の場合は準礼装となりますが、三つ紋よりは格下になります。

なお、三つ紋は本来であればゲストでも着用できる格ではあります。しかし、しきたりを重んじる人も多いため、たとえ紋無しでもゲストが結婚式で色留袖を着用するのは避けた方がよいでしょう。

■まとめ

今回は、色留袖の特徴、黒留袖や訪問着との違い、色留袖を着用するシーン、着こなしのルール、結婚式で着用するときの注意点などについてご紹介しました。

未婚、既婚の両方で着用できる色留袖は、結婚式などの改まった場において品格のある着こなしができる着物です。幅広い年齢で着用できますので、親族の慶事の際にはぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

VASARAの着物レンタルでは、さまざまな色留袖をご用意しています。着付けから小物のレンタルまで一式お任せいただけます。また、オプションではヘアセットのご用意もございます。立場や年齢に応じた色留袖の選び方や、不明・不安な点などがありましたら、お気軽にご相談ください。

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